導入事例
これまでのオンプレミスには無い、
クラウドの魅力
2024年には創業40周年を迎える戸建て注文住宅メーカーの株式会社スウェーデンハウス様。
同社は常に高機能、高品質、高価格での戸建て住宅を提供しており、「住んでからの満足度が高い」「愛着度が高い」とオーナー様から支持を得ている。
その期待に今後も応えるべくデジタル化やシステム、ITの基盤をより効果的にしていくために、どのような検討や対策を行っているか、特に今回はAS/400をクラウドへ移管する点を同社・情報システム部次長 栗本 亮二様へ伺いました。
課題 | AS/400で運用している会計システムの保守や運用面で専門特化した人材の不足により、AS/400の運用管理や機器の停止に伴う復旧対応に人的不安を感じていた。 基幹システムを稼働させているAS/400のダウンタイムを削減し、業務への影響を下げたいと考えていた。 |
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解決策 | これまでオープン系のクラウドサーバで取引のあったイーネットソリューションズがAS/400のクラウドサービスを提供していることを知り、既存ベンダーによるオンプレミスサーバの単純リプレイスに追加してイーネットソリューションズよりPowerクラウドの提案を受けることとなった。 オンプレミスとクラウドのトータルコストを比較した結果、オンプレミスの場合は日々の運用管理や物理的な故障、メンテナンスに伴う見えないコストが高く、止まる事の許されない会計経理業務への影響を重視しクラウド化を行った。 |
効果 | クラウド特有の移行時や移行後の柔軟なスペック変更が可能な点以外にも、万が一の際にもストレスなくサポートを行ってもらった点が稼働しているシステム、引いては利用している各部署の負担軽減につながり、全社的にシステムの安定化が実現できた。 また、現行オンプレミスで利用している「ファイル回復支援サービス」をIBMがサービスを終了してしまう課題に際してイーネットソリューションズがクラウド上で同等のサービスを提供してくれることになり、ユーザ側では運用も変更無く、従来通りの可用性を低コストで実現することができた。 |
DXの前のデジタル化にあたり
当社はもともとDXという言葉が話題化される前に社内でデジタル化を進めていく考えを持っており推進しておりました。
その中にAS/400で稼働している業務システムも含まれており、会計パッケージをカスタマイズしたシステムのため今後は様々なシステムと連携する必要も出ていました。当時、一元管理で運用するという意味でのオールインワンを目指していましたが限界を感じており、専門システム同士で連携するようになってきました。
ただ、カスタマイズしたシステムの追加改修に対応できる人材の退職や技術者不足が顕在化しており、今後の対処や引継ぎに課題があることや、セキュリティ面の重要度が増している近年、システム部門での万が一の対応が年を追うごとに対処が難しくなっていました。
特にAS/400で稼働しているシステムはWindowsやLinuxとは異なり専門的なスキルが必要であり、一部の人材しか対応できない点や、人材育成に通常以上の学習コストを伴う状態でした。
よって、AS/400の今後の検討やパッケージ導入、その他の対策を検討しておりました。
AS/400クラウド化を検討したポイント
従来はAS/400をオンプレでリプレイスすることを繰り返しておりましたので、ベンダーにもオンプレ、クラウドの両方を相談しており、今後AS/400で稼働しているシステムをどうしていくか模索していました。
社内でも検討を進める中、イーネットソリューションズがAS/400のクラウドサービスを提供していることを知り、クラウド化への興味はあったため更なるクラウド検討を行いました。
イーネットソリューションズの親会社である株式会社システムサポートとは工事管理システム「建て役者」で取り組み事例もありましたので、システムサポートにイーネットソリューションズのmerisis Powerクラウドの相談を行い、そこから具体的なクラウド化の提案を受けました。
収集した情報を比較している中、オンプレでのリプレイスとクラウドへのリプレイスを比較すると、オンプレでは物理的な故障、メンテナンスや復旧対応に非常に多くの人的リソースと復旧までの時間を要することがあり1日~2日間、停止していることもありました。
世の中でも様々なシステムがクラウド化されている中、稼働させているシステムが業務用システムであることから停止時間が長くなればなるほど社内外への業務影響は大きくなり、その分の損失は計り知れない状態になります。
またデータセンターに預けているAS/400は、バッテリー交換を含む年に数回アラートが発信されることや、外部ベンダーに依頼はしておりましたが、日々のテープクリーニング、エラーログの特定に時間を要していました。
よって、運用も含めるとクラウドを選択した方がトータルコストは抑えられ今までシステム部門が抱えていた課題も解決の方向に向かうと考え、クラウド化への検討が加速致しました。
AS/400のクラウド化移行とクラウドの特徴
クラウド移管するにあたり、merisis Powerクラウドを提供しているイーネットソリューションズに相談する際に同社の親会社であるシステムサポートが提供する「建て役者」を同社のデータセンターで利用していたこともあり現行AS/400をリモート調査してもらいました。
この事前調査においてスピーディーでかつ的確なヒアリングをイーネットソリューションズの技術者に確認してもらい、当社も今後の運用方針を明確に伝えることによりその後の検討フェーズも非常にスムーズに進めることができました。
兼ねてより魅力を感じていたクラウドの特徴は、スペックの可変性がポイントでした。
オンプレミスの時は高スペックで過剰なサイジングのサーバを購入していましたが、イーネットソリューションズからは当社での利用人数や過去の事例から適切なクラウドサイジングを行ってもらいクラウドのスペックを決めていきました。
実際にmerisis Powerクラウドへ移管した直後はレスポンスに課題を感じ一時的なスペックアップを行いましたがレスポンスに変化はありませんでした。
イーネットソリューションズの技術者もサポートに入って頂き、レスポンスの原因は保持しているデータ容量が多く不要なバックアップデータであることを突き止め、そのデータを削除した結果レスポンスが向上しました。
レスポンスが向上したことでmerisis Powerクラウドのスペックも元に戻しましたが、このスペックを必要に応じて元に戻す事が出来るというクラウドならではの可変性を実体験でき、クラウド化を選択した効果(ジャストなサイジングでコストを抑えること)も実感できました。
現在、運用フェーズに入っておりますが、イーネットソリューションズには移管時から手厚くサポートしてもらっています。
困った際にはフットワーク良く相談ができるサポート体制を提供してもらっており、特筆すべきなのはファイル回復支援サービスとして定期的なフルバックアップ作業もmerisis Powerクラウドではサービス化してもらっています。このような一つ一つのサービス提供やサポートが安定運用につながっていると感じています。
今後のIT化への展望
パッケージを自社カスタマイズしたシステムの今後の扱いが検討課題です。
当社では情報システム、エンジニアリング部門においても人材数が限られており、新規IT人材の採用も昨今の人材不足により困難な状況でいるため、外部への委託や既に存在しているサービスを連携させる方向性も検討し始めています。
今後は、当社で対応できない事案が発生した際にサポートしてもらえる、安心できるベンダーと継続的に取り組みを行っていきたいと考えています。
株式会社スウェーデンハウス様
代表者 | 代表取締役社長 村井 秀壽 |
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事業内容 |
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Webサイト | https://www.swedenhouse.co.jp/ |